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猛暑一変水の恐怖、停電や道路寸断も/神奈川・県西記録的大雨

2010年9月9日

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増水する酒匂川を不安そうに見守る住民=山北町平山の足柄橋

増水する酒匂川を不安そうに見守る住民=山北町平山の足柄橋

 台風9号から変わった熱帯低気圧が県西部に記録的な大雨をもたらした。山北町では土砂崩れで男女3人が重軽傷を負い、道路が寸断された一部住民が「孤立」した。小田原市などを流れる酒匂川の増水で、流域約1万世帯に避難勧告が出され、中州に男性2人が取り残された。暑さの緩みもつかの間、水の猛威が各地につめ跡を残した。

■土砂崩れ
 午後4時10分ごろ「土砂崩れでけがをした」と通報があったのは丹沢湖近く、山北町の世附(よづく)川沿いの集落。町などによると、住宅に土砂が流れ込み、住人の男性(87)が全身を強く打ち重傷。同じく室内にいた女性(65)も全身打撲、別の男性(74)もけがを負った。

 崩れた土砂で県道・町道9路線が通行止めになったため、集落を含む三保地区などでは午後10時現在、197世帯200人が「孤立」。町役場で足止めされた会社経営の和田重良さん(62)は、南足柄市内の会社事務所で妻と夜を明かすことを決めた。自宅には95歳になる母と息子が居るといい、「幸い停電もなく、電話で話すことができた。『2人とも元気だ』と返事があった」という。不安そうに「明日にも道路は復旧すると聞いた。こんなことは初めて」と言葉を継いだ。

■避難所
 小田原市では午後5時ごろ、市内を流れる酒匂川が氾濫(はんらん)危険水位を超えた。市は両岸の2地区に避難勧告を発令。避難場所の東富水、豊川の両市立小学校に計260人が避難した。

 東富水小学校の体育館にはビニールシートが敷かれ、住民は非常食や着替えなどを持ち寄った。勧告は3時間後に解除されが、近くに住む加藤千代子さん(68)は「50年近く住んでいるが、避難は初めて。濁流が波立ち、怖かった」と振り返った。

 また、東京電力神奈川支店によると午後9時現在、南足柄市の6世帯、山北町の32世帯、松田町の5世帯で停電。土砂の撤去作業が進まず、全面復旧は9日以降の見通し。

■酒匂川
 小田原市飯泉の中州では男性2人が取り残された。午後7時ごろ、市消防本部の救助隊により救出され、けがはなかった。

 小田原署によると2人は62歳と68歳で河川敷のテントで生活していたといい、「寝ていて起きたら増水して逃げられなくなった」と話しているという。

 開成町と松田町を結ぶ十文字橋近くでは、河川敷に駐車していた車6台が濁流に流された。松田署によるとけが人はなかった。 

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