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最後の別れはシンプルに…不況で変わる葬儀形態

2010年7月31日

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遺族でじっくりと見送ることができるラステル久保山の面会室=横浜市西区

遺族でじっくりと見送ることができるラステル久保山の面会室=横浜市西区

 首都圏を中心にシンプルな葬儀が増えている。火葬だけの「直葬」や、家族葬に特化した形態も出ている。高齢化などに加え、不況も影響しているようだ。業者は低価格やこだわり感を打ち出し、さまざまなニーズに応えようとしている。

 神奈川こすもす(川崎市川崎区)は、通夜や葬儀・告別式をしない直葬事業「火葬のダビアス」を昨年2月に開始した。ダビアスは「あした、荼毘にふす」の意味で、必要なサービスだけを提供する。火葬費用は9万6075円。搬送費用などを加えても20万円以下という触れ込みだ。

 利用は月10件程度だが、問い合わせは全国から月100件近くある。開業医や弁護士など高額所得層の人もいるという。清水宏明社長は「価値を感じないものに費用をかけない傾向が強くなっている」と話す。海洋散骨の紹介や遺体の一時預かり、化粧直しのオプションも用意。九州や近畿などの葬儀社とも連携し、直葬のニーズに対応する。

 県内23生協の共同出資会社「コープ総合葬祭」(横浜市港北区)によると、葬儀1件当たりの平均会葬者数は1996年度の180人から、本年度は57人(7月時点)と3分の1以下に激減した。「米リーマン・ショック以降、かなり減った。家族葬や直葬のニーズが高くなっている」と話す。家族葬などが増えている現状を踏まえ、9月下旬から料金設定を見直す予定という。

 霊園運営なども手掛けるニチリョク(東京都杉並区)は6月、横浜市西区の久保山斎場そばに、家族葬向けに遺体安置施設と面会施設を備えた「ラステル久保山」をオープンした。ラステルとは「ラスト・ホテル」の造語。病院から斎場へ運ぶ前にいったん遺体を安置し、遺族がじっくりと故人をしのぶ時間を提供する。

 ラステル久保山はブランド展開する最初の施設。ニチリョクは「死亡年齢の高齢化に伴い、首都圏では家族葬を求める声が多い。安価でじっくり見送れるので、定着するだろう」と話している。


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