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伸び悩む団地やマンションの建て替え事業、需要あまたも好条件減/神奈川

2010年7月6日

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建て替え事業による分譲マンション「横濱紅葉坂レジデンス」の完成予想図

建て替え事業による分譲マンション「横濱紅葉坂レジデンス」の完成予想図

 老朽化した団地やマンションの建て替え事業が転機を迎えつつある。潜在的な需要は少なくないものの、立地や容積率などの制約で好条件の物件は減り、建て替え件数は伸び悩む。住民の合意形成に時間がかかるなど、もともとビジネスとしてのリスクは高い事業。公的支援を求める声も出始めた。

 横浜市西区で7月中旬、建て替えマンション「横濱紅葉坂レジデンス」が発売される。発表会で事業者は「桜木町駅から近く、図書館や音楽堂なども集積する文教地区」とアピールした。

 三菱地所と新日鉄都市開発の共同プロジェクト。1958年に完成した旧住宅公団の花咲団地を建て替えた。隣接する県有地を取得、市の環境設計制度の適用も受けて高さ制限は20メートルから31メートルに緩和された。88戸の団地は4倍近い368戸の大型マンションに生まれ変わる。

 担当者は「これまで手掛けた建て替え事業の中で、権利者の合意形成もかつてないほどスムーズだった」と話すが、こうした好条件の建て替え物件は希少だ。立地や容積率に加え、既存住民の合意形成というハードルが事業者の腰を引かせる。

 合意形成に時間がかかれば、建設費はかさみ、マンション市況の変動リスクも伴う。当然、採算との兼ね合いを図らざるを得ない。新日鉄都市開発は「利潤を追求する企業の力だけでは継続は難しい。支援する公的な仕組みが必要になってくる」と話す。

 県内の分譲マンション世帯は約71万戸(2006年度)あり、このうち17万戸が築20年以上経過している。潜在的な需要は確実にあるはずだが、国土交通省によると建て替え事業は昨秋時点で全国でも200件に届かない。

 相鉄不動産は2月、川崎市高津区に建て替えマンションを完成させた。久保田豊社長は「今後も駅前立地でエレベーターがないマンションなどで住民に提案したい」としながらも、「対象物件の住民は高齢者が多く、新たに借金してまで建て替えを希望する人は少ない」と事業の難しさを口にする。

 横浜市港南区の建て替えマンション「ブランズシティ港南台うぐいすの杜(もり)」は2月に発売。港南台駅至近で周辺には商業施設も集積する立地だ。手掛けた東急不動産は「売れ行きは好調だが、耐震や防災拠点としての建設費もかさみ割高になった」と、今後の事業展開には慎重だ。

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