知る×つながる=動きだす カナロコ 神奈川発コミュニティーサイト

ログイン

新規登録

  • お問い合わせ
  • たびたびある質問
  • サイトマップ

「言葉通じない、生きていてもかわいそう」老老介護で妻殺害の被告が供述/横浜地裁

2010年5月13日

 ソーシャルブックマーク  (ソーシャルブックマークとは)

文字サイズ:
 昨年10月に認知症の妻(75)を殺害したとして、殺人罪に問われた無職小川鉄雄被告(78)=横浜市金沢区=の裁判員裁判公判が13日、横浜地裁(久我泰博裁判長)で開かれ、小川被告が殺害に至る経緯や動機を述べた。

 「季節、曜日、お金―。妻のすべての感覚が狂い、言葉が通じなくなった。生きていても、かわいそうだと思った」

 小川被告は被告人質問で、動機について涙を流して供述した。

 殺害される約3カ月前の昨年7月、妻が「初期の認知症」と診断され、被告の介護が始まった。身なりに気を付けていた妻が、寝間着にならずに寝てしまう。一晩中起きているときは、60キロの妻を抱き抱え、寝かしつけるため布団まで運んだ。

 会話は次第にかみ合わなくなる。脈絡のない言葉が妻の口から発せられた。「(認知症の進行は)本当に早かった」と小川被告は語った。

 介護に協力していた長女の証言によると、事件1週間前、小川被告は医師に「ストレスで、このままだとうつ状態になる」と診断された。長女は母を通所施設に通わせようと計画。「週4回は通所で、ほかの日は自分が介護を手伝おう。準備が整って父に事後報告すればいい」と思っていたという。

 長女が通所を計画していた時、妻は初めて徘徊(はいかい)して行方不明となった。「事件直前は気が狂ってしまった」。被告が自宅で妻を殺害したのはその2日後だった。

 「周囲に相談できなかったのか」という弁護人の質問に、「恥ずかしい気持ちと、愚痴をこぼして終わりという気持ちがあった」「心配して自宅に来てくれた人もいたが、やじ馬に思えて素直になれなかった」「娘は2人いるが、おれの妻なんだから任せられないと思っていた」。事件当時の心の内を、自らそう省みた。

 「(両親が)被害者でも、加害者でもあり複雑」と長女。面会の際に「死にたい」とこぼした被告に「逃げちゃいけない。生きて死ぬまで供養するのが罪の償い」と語り掛けたという。


神奈川新聞の関連記事


よこはま国際ちびっこ駅伝大会フォトサービス

神奈川新聞購読のお申し込み

神奈川新聞 1週間無料お試し

企画特集【PR】

  • 広告のご案内
  • 神奈川新聞の本のご購入とご紹介
  • Good Job
  • フォトサービス
  • 「おはようパズル」へ応募
  • 神奈川新聞への情報提供と取材依頼
  • 「自由の声:への投稿
  • 会社概要
  • 採用情報
  • Happy News
  • 2011年 第3回かながわ新聞感想文コンクール