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「安心して産める街に」、川崎市内の母親たちが助産所と医療機関の連携強化を求め、市議会に請願

2010年5月4日

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 川崎市内の助産所で出産した母親たちが、出産前後に母子の容体が急変した際の円滑な救急搬送や、助産所と医療機関の連携強化を求め、この3月に市議会に請願を提出した。高度医療機関を中心とした周産期医療ネットワークの構築を進める川崎市。その足元から、「“安心して産める街”に」という訴えが上がる。産科医不足が深刻化する中、彼女らが問い掛けているのは―。

 請願を出したのは、同市多摩区の稲田助産院で出産し、子育て情報などを交換している母親のグループ「クローバーの会」。昨年2月、同助産院が存続の危機に陥ったのをきっかけに、同市を取り巻くお産の環境を調べ始めた。

 2008年4月の医療法改正に伴い、助産所には産婦人科の嘱託医と緊急時の搬送先となる医療機関の確保が義務付けられた。そうした中、同助産院の嘱託医が体調不良で契約継続が困難になり、次の提携先を探すまでの2カ月間、新たな分娩(ぶんべん)予約の受け付けができなくなった。結局、市内では見つからず、東京都立川市の産婦人科病院と契約した。

 法改正の目的は、助産所と医療機関の連携をスムーズにし、安全な出産を確保すること。しかし、県内のある助産師は「医師の方が、より強い立場になってしまった」と指摘。ほかにも嘱託医探しに奔走するケースがみられたという。

 一方の産科医。訴訟リスクが高く、当直が多いなど多忙を極め、子育てなどで離職する女性医師が多いことから慢性的に不足している。県内のある産科医は「大きな病院でさえ常に産科医は足りない状況だ」。

 横浜市では08年度から、緊急産科医療対策の一環として、嘱託医を探している助産所と一緒に、提携したい医療機関を訪問するコーディネートの実施と、提携医療機関に「奨励金」として年間最大120万円の助成を行っている。同市医療政策課は「助産所も重要な出産施設」と説明。同市では出産を取り扱う施設が減少している結果、一施設当たりの取扱件数が増加しており、助産所を重要な“戦力”ととらえている。

 出産件数のうち、助産所が占める割合は、全国平均の約1%に対し、川崎市は5・1%(県の09年調査)。横浜市の2・6%に比べても人気は高い。川崎市地域医療課は「助産所も重要。一施設の要望では難しいが、提携先を探してほしいとの要望が助産師会からあれば対応を考えていきたい」としている。

 クローバーの会のメンバー(37)は「助産所のような、お産できる地域の施設を大切にした市独自の産科医療計画を作ってほしい」と主張。そして続ける。「病院とか助産所とかに関係なく、どこでも安心して産める仕組みが大事。助産所を活用することは、産科医不足対策にもつながる。川崎だけの問題ではないと思う」

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