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におわない豚舎が好評、環境配慮の畜産モデルにも

2010年3月13日

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微生物を利用し、臭気対策を講じた海老名畜産の豚舎=愛川町

微生物を利用し、臭気対策を講じた海老名畜産の豚舎=愛川町

 微生物を活用した「におわない豚舎」が軌道に乗り始めた。神奈川県内最大の“バイオ豚舎”を経営する海老名畜産(愛川町)は、増築に着手した。取り組みから2年目に入り、環境に配慮した畜産経営のモデル事業として評価も高まっている。

 昨年1月に完成した豚舎は約4300平方メートル。14区画に分かれ、それぞれに240匹ずつ割り当てられている。1匹当たりのスペースは比較的広い。豚は過ごしやすい居場所を見つけて丸まっていた。

 床にはすのこではなく、土着微生物を混ぜ合わせた剪定(せんてい)チップが敷かれている。松下憲司社長は「微生物が臭気とふん尿を分解するため、においはほとんど出ない」と説明する。

 微生物を活性化させるためチップは定期的に攪拌(かくはん)する。床に1メートル間隔で開けられた穴からは空気が送られており、増殖を促進する仕組みになっているという。

 山あいとはいえ住宅が点在。1キロほどの距離には学校もある。元養鶏場だった土地に豚舎を建設する計画には当初、反対運動が起きた。畜産振興策を取る県の方針もあり建設に向け動きだしたが、十分な臭気対策を求められた。土着微生物を利用する方式の実証実験を重ね、完成にこぎ着けた。

 排泄(はいせつ)物を浄化する設備が不要なため、維持管理費用も安く済んでいるという。「丹沢高原豚」のブランドで出荷しているほか、子会社の中津ミート(愛川町)で無添加のハム製造にも取り組んでいる。

 増築するのは約1千平方メートル。環境に配慮した養豚経営に取り組んでいるとして、関東地方で初めて、日本政策金融公庫の農林漁業者向け資本的劣後ローンの適用対象に選ばれた。松下社長は「全国の養豚家がにおいで苦労している。価格低迷も重なり業界は厳しいが、モデル事業として広くアピールしたい」と話している。


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