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市立中学校の「学校選択制」先送り、現場に慎重論相次ぎ/横浜市

2010年1月27日

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 横浜市教育委員会臨時会が26日開かれ、田村幸久教育長は、2011年度にも想定していた「学校選択制」のモデル実施を見送ると報告した。学校選択制そのものに対して、学校現場やPTA関係者らから慎重論が相次いだことによる。現場からの疑問の声を受け、市教委の施策が事実上後退した形になった。現在のところ、実施時期は決まっておらず、今後、導入の是非についてさらに議論を重ねる。

 市教委が示した学校選択制の試行案では、11年度にも市内18区中1区程度の市立中学校でモデル実施し、課題や効果を検証する計画だった。

 昨年9月から3回にわたり学校選択制を議論してきた検討委では、現場の小中学校長から「地域とのつながりが希薄になる上、学校間に学力的な格差が生じる」「市教委が推進する『小中一貫教育推進ブロック』と矛盾する。導入は時期尚早」といった意見が出されていた。肯定派の学識経験者らと意見が割れ、一定の結論を見ないまま、判断は市教育委員会に委ねられていた。

 昨年12月に開かれた第3回検討委の後に、市教育委員が校長会代表に意見を聴取したところ、反対意見が根強く早期の試行実施を断念することとなった。

 市教委が学校選択制の導入を目指す理由の一つに、市立小児童の2割近くが私立中学に進学する中で、市立校独自の特色や強みを打ち出すという狙いがある。「推進積極派」(関係者)の田村教育長の下、11年度試行を本格導入への足掛かりとしたい考えがあったが、現場の声がそれを阻む形となった。
 ある関係者は「中田宏前市長は学校選択制に賛成だった。(市長が代わった)政権交代による余波もあるのではないか」と分析している。

 導入に肯定的な立場を取る検討委委員長の小松郁夫・玉川大教職大学院教授は、「検討委に(時間的)余裕をいただいたと受け止め、今後も議論していきたい」と話している。

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