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名トレーナー復活!屋外ジムで子どもたちにボクシング指導/横須賀

2009年12月29日

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寒さに負けず、ミットでパンチを受け止める深谷さん=横須賀市安浦町

寒さに負けず、ミットでパンチを受け止める深谷さん=横須賀市安浦町

 「ラスト30!」。夕闇に包まれた横須賀市安浦町の路地裏で、子どもたちのパンチの音が響く。ミットで受け止めているのは「深谷ボクシングクラブ」代表の深谷進さん(68)。キックボクシングの名トレーナーだった経歴を持ち、4年前からボランティアで子どもたちを指導している。「痛みを感じることで人の痛みが分かる」。子どもたちの成長を楽しみに、毎晩声をからしている。

 深谷さんは22歳のころから10年ほど横須賀市内のボクシングジムに通い、トレーナーもしていた。沢村忠さんの登場でキックボクシングが注目を集めだした1968年、知人らと同市内に「横須賀中央ジム」を設立。厳しい指導で閉鎖するまでの約15年間、ひじ打ちを武器に4階級を制覇した飛馬拳二さんら5人の日本王者を輩出した。

 その後はクリーニング店の仕事に励んでいた。ある日、元ジム生の親に子どものボクシング指導を頼まれた。2005年2月、小・中学生4人の指導からスタート。これまで30人以上が巣立ち、今は幼稚園児から高校生まで10人が通う。

 お金は一切受け取らない。グローブなどの練習道具もすべて深谷さんが用意した。最初の半年ほどは無料だが利用回数が限られる市のコミュニティセンターで練習していた。しかし、「もっと教えて」という子どもたちが多く、雨の日と日曜日を除く毎夕、自宅前の駐車場などで教えることに。名物の「屋外ジム」がスタートした。

 練習はミット打ちを中心に、縄跳びなど基本的なものが多い。「強い選手を育てるのではなく、あくまで子どもたちの育成が主眼」(深谷さん)。礼儀作法には厳しい。

 幼稚園児と小学生の男の子2人が世話になる母(42)は「深谷さんに教わるようになって、礼儀正しくあいさつもきちんとできるようになった」と子どもたちの“変身”ぶりに驚いている。

 「子どもたちは地域の財産。仕事を犠牲にしてでも、元気に真っすぐ育ってくれるのが一番うれしい」と目を細める深谷さん。熱い指導はまだまだ続きそうだ。

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