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「つくる会」教科書採択で投票の内訳判明/横浜市

2009年10月21日

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 「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した自由社の中学校歴史教科書を8区で使うことを決めた横浜市教育委員会の採択で、無記名で行われた6人の教育委員の投票の内訳が20日、明らかになった。市民団体が情報公開請求したもので、2人の委員が18区すべてで自由社に投票するなど、校長や教員らでつくる市教科書取扱審議会の答申が反映されなかった実態が、あらためて浮き彫りになった。

 8月4日の採択で使われた投票用紙の公開を求めたのは、つくる会の歴史教科書に反対する市民でつくる「教科書問題を考える横浜市民の会」(佐藤満喜子代表)。投票用紙は無記名で、どの委員が記入したかは特定できないが、一人一人が各区でどの教科書に投票したかが分かる。

 それによると、委員6人のうちA、B委員は18区すべてで自由社に投票。C委員は13区、D委員は9区、E委員は6区で自由社に投じていた。F委員は現在使われている教科書に投票し、自由社には1票も入れていなかった。

 “現場の意見”ともいえる審議会答申では、18区ごとに実情を考慮した教科書が推薦されていたが、自由社は全区で最も評価が低かった。だがA、B委員のほか、C、E委員も自由社を推す意見がなかった金沢、緑区で票を入れるなど、答申と投票に明確な関連性は見られなかった。

 「横浜市民の会」の佐藤代表は「地域や子どもの現状が反映されていないのは、自由社を選びたいという意図があったからとしか思えない」と批判。一方、市教育委員会は「答申はあくまで参考資料。採択は教育委員が総合的に判断した結果」としている。

 自由社の教科書は来年4月から港南、旭、金沢、港北、緑、青葉、都筑、瀬谷区で使われる。採択にあたった教育委員は、今田忠彦委員長(元市総務局長)、小浜逸郎委員(著述業)、吉備カヨ委員(人材派遣会社経営)、野木秀子委員(IT企業役員)、中里順子委員(元中学校長)、田村幸久市教育長の6人。

◆横浜市教委の採択方法 6人の教育委員が、各区ごとに教科書を無記名投票で採決。協議にあたり、校長、教員、保護者らでつくる市教科書取扱審議会の答申が資料として出されていた。答申は、学習意欲を高めるもの、歴史を公正に判断する力を育成するもの―などの推薦項目で、区ごとに各教科書を“採点”していた。

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