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よき隣人 互いに理解深めて/横浜華僑総会名誉会長

2009年10月2日

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 中華人民共和国が建国60周年を迎えた1日、日本で初めて業務用ウーロン茶の輸入を手掛けるなど、日中の文化交流に尽力してきた横浜華僑総会名誉会長の曽徳深さん(69)=横浜市中区=は横浜中華街でのパレードに参加し、ハマから見つめてきた”中国の還暦”に思いをはせた。

 曽さんの父で故・耀全さんは、関東大震災前に中国・広東省から来日。横浜中華街で広東料理店「珠江飯店」を開いた。中華街で生まれ育った曽さんには、9歳で迎えた中華人民共和国成立の記憶はないという。

 だがその3年後、「新しい中国の誕生を実感した」事件が起きた。台湾へ逃れた国民党派による活動などの政治的理由で、通っていた横浜中華学校が分裂したのだ。曽さんは小学校の卒業式もできないまま、各家庭に集まって勉強する「分散教育」で中学生活を始め、この事件を機に中国の歴史を勉強し始めた。

 横浜市内の県立高校に進学したころ、「中華街に住んでいる」と同級生に話すと、「怖いところに住んでいるね」と言われたという。「国交がないから中国のことがよく分からない。知らない国のことは怖いと感じてしまうのではないか」と考えてきた。

 だから、72年の日中国交正常化後は、横浜中華街全体も自身の生活も大きく変わったと感じている。横浜中華街の料理店は、戦前は20数件程度のひっそりとしたものだったが、現在は200件を超え、テレビや雑誌で頻繁に紹介される。

 曽さんも73年から中華食品の貿易を開始。76年には日本で初めて業務用ウーロン茶の輸入も手掛け、その後ブームに。81年には中国茶専門店「悟空」も開き、現在は中華料理店から貿易会社まで10店を経営するなど事業を拡大した。「日本人が中国を知ることで、料理や文化を受け入れるようになった」と、理解の重要性を感じている。

 2005年からの2年間は、全国組織の日本華僑華人連合総会会長も務め、今も中華学校で学んだ「人民に奉仕する」の精神で華僑の公益事業に多くかかわる。「日中は地理的にも歴史文化的にも近い関係。互いを知る努力を続け、よき隣人であり続けてほしい」と、節目のパレードを機にさらなる相互理解に期待を寄せた。

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