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「梅鉢型園舎」後世に…保全へ募金活動/鎌倉 ハリス記念幼稚園

2009年9月23日

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 築後約85年が経過し老朽化が進む中、今も子どもたちの学舎として活用されている西洋建築のホールを保全していこうと、鎌倉市由比ガ浜の「ハリス記念 鎌倉幼稚園」(森研四郎園長)が改修費用の募金活動を進めている。創立100周年記念事業の一環で、同幼稚園は「親子数代にわたる魂のふるさとを後世に伝えたい」としている。

 同園は1909年11月3日、米国の教育宣教師フローラ・ベスト・ハリス氏の遺志を受け継ぎ、鎌倉教会の付属施設として教会員らにより設立された。ハリス氏は全国で女学校や女子職業学校などの建設に奔走。鎌倉でも幼稚園建設に尽力してきたが、完成直前に亡くなっている。

 23年の関東大震災で園舎は倒壊。現在のホールはその2年後に建てられた。幼稚園は震災後ただちに簡易託児所を設けて、在園児以外の子どもも無料で預かるなど幼児教育の復興にいち早く着手。教会の礼拝堂の復興よりもホール建設を優先させた。

 四方対称の八角形をした「梅鉢(うめばち)型園舎」と呼ばれる構造が特徴で、鉄筋コンクリート造一部2階建て。総床面積は約320平方メートルで、今でも入園式や卒園式、音楽会などの催し会場となるほか、普段は子どもたちの遊戯室にもなっている。92年には梅鉢型園舎の貴重な遺構の一つなどとして、鎌倉市景観重要建築物にも指定されている。

 だが、震災直後の建設で頑丈に作られていたホールも、築後85年が経過し壁はぼろぼろ。雨漏りも随所に見られ、窓も一部閉まらなくなるなど損傷が目立っていた。耐震補強や屋根の改修、内外装の補修などは喫緊の課題となっている。

 建て替え案も検討されたが、森園長は「ここに通った人たちの人生の1ページが刻まれているのがこのホール。時の流れを経て初めて得られる大切なものがあり、これを残すことは今のわれわれの責務。ただ古いから残すのではない」と指摘。7月の教会員の総会で改修案が了承された。

 改修に必要な経費は約1億円。同幼稚園では6千万円を目標に、8月から2年間の計画で募金活動を行っている。問い合わせは、同幼稚園電話0467(23)3207。



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