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活かされぬ職能訓練助成金

2009年8月7日

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 不況対策として行われている人材育成の試みが難航している。事業縮小を強いられた企業には雇用維持や従業員訓練を目的に雇用調整助成金が拠出されるが、利用の大半は人件費充当にとどまり、教育訓練には十分生かされていない。各党は職能訓練や手当の充実を掲げており、実効性の実現が課題になりそうだ。

 神奈川労働局の集計では、4~6月期に受理した雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金の県内実施計画は9169件。対象者は53万人を超える。

 ただ、人材強化に踏み込んだ活用の浸透はまだ途上だ。日本政策金融公庫横浜支店が取引先の県内中小企業を対象に実施した調査によると、助成金の利用内容を「教育訓練」とした回答は33%。「休業」(訓練との併用含む)が9割を占めた。

 さがみはら産業創造センター(SIC)は今月から、助成金を活用した教育訓練の対象となる講座「さがみはら未来塾」を始めた。作業工程の見直し方からビジネスマナーまで職種やキャリアに応じて幅広いコースを用意したが、参加申請は17社にとどまっている。

 現場の仕事で技能を学ぶ手法に人材育成を頼る傾向が強い中小企業では、外部の研修制度を活用するノウハウに乏しい。相模原市内の部品加工会社は助成金を申請したが、訓練は見送った。社長は「申請の労力を考えると面倒。その分、営業活動をした方がいい」と明かす。

◆ジョブカードも浸透半ば

 企業内で働きながら訓練を受け、新規雇用につなげる試みも、少しずつ県内ですそ野が広がってきた。各商工会議所は、求職者がまとめた職務・学習経歴をもとにした「ジョブ・カード制度」事業を委託された商工会議所が、企業と求職者の橋渡しに力を注ぐ。

 横浜市内では約200人が中小企業で実践型の養成訓練を受けている。若者のキャリア形成支援も期待される制度だが「中小企業には余裕がなく、自社採用を前提に実施している」(横浜商議所)。訓練中の給与の一部は国が補助するなどの利点もあるが、まだ知名度は高くない。

 自民はマニフェストで「3年間で100万人の職業訓練実施」を打ち出し、訓練中の生活支援なども提供するとした。民主党、公明党は失業給付の切れた人や非正社員らのために「第2のセーフティーネット」となる訓練向け手当の支給を盛り込んでいる。

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