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再生エネ事業化

2012年2月24日

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安心できる地域電力を

 小田原市が太陽光を中心にした再生可能エネルギーの普及に本腰を入れ始めた。環境省の補助事業に昨秋認定されたのを受けて官民の協議会を設置、2年後の事業化を目標に掲げている。

 温暖化防止を主眼にした太陽光発電普及の歩みはこれまで順調とは言えなかった。しかし、東日本大震災がもたらした原発事故や電力危機を目の当たりにし、市民の間に安全安心で災害にも強いエネルギーの自給体制を求める機運がかつてなく高まった。

 市民のこうした思いに応えようとする姿勢は評価できる。「エネルギーの地産地消」を目指す協議会の動きも活発で、会社設立に向けた意気込みが伝わってくる。

 協議会が注目しているのは、国の環境モデル都市に指定された長野県飯田市の取り組みだ。同市では地域会社「おひさま進歩エネルギー」(原亮弘社長)が成果を挙げている。2004年に設立された同社の業務は行政との協働事業に位置付けられた。太陽光パネルの設置場所に公共施設の屋上を提供するといった支援策が実施され、業績は4年後に黒字化を果たした。

 当初は会社の知名度が低くて地元金融機関に相手にされず、資金集めに苦労したが、市民から募り難局を乗り切った。出資者は個人がほとんどで、全国から寄せられたという。

 現地を視察した協議会は同社の方策をモデルに、住宅や小規模事業所を対象に太陽光パネルを無償設置し使用料金を徴収する「0円ソーラー」や「屋根貸し」、「省エネ」などの事業を検討している。3月末までに計画の素案をまとめるという。

 こうした取り組みを後押しするのは、エネルギー政策の見直しを進める国だ。電力自由化により、現行の地域独占体制を改める。発電と送電を切り離し、新規参入者が送電網を利用しやすくする。天候に影響されやすいという再生可能エネルギーの課題を克服するためにスマートグリッド(次世代送電網)を導入すれば、国内供給量の3割を担う原子力の代替は可能とする専門家も少なくない。安定性の高い地熱発電も有望だ。

 県西部地域は静岡県の浜岡原発に近く、大地震の切迫性が高い。脱原発を加速させるには市民が電力に関心を持ち、エネルギーを選択できる仕組みをつくることが大切だ。小田原の試みがその第一歩になるよう期待したい。


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