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武蔵小杉新駅

2010年3月16日

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「元気都市」の牽引役に

 JR横須賀線の新駅「武蔵小杉駅」が開業した。記念式典には、地元の商店主や住民らをはじめ、行政や議会関係者が大勢集まり、期待の大きさをうかがわせた。大規模な再開発が進む小杉地区に主要な鉄路の結節点が誕生したことは、「元気都市かわさき」のこれからにとって心強い牽引(けんいん)役となろう。

 武蔵小杉駅といえば、JR南武線と東急東横線が交差する「乗換駅」というイメージが強かったのではなかろうか。やがて東急目黒線の延伸や地下鉄の乗り入れが相次ぎ、今回、横須賀線や湘南新宿ライン、成田エクスプレスの全列車が止まるようになったことで小杉地区の利便性はさらに高まる。

 例えば東京へは17分、成田空港は1時間15分程度、新幹線駅のある品川は10分ちょっとで行ける。ビジネスや国内外への旅行に向かう利用者にとっても「拠点駅」となりうる。

 「これほどの大きな新駅はめったにない」とJR東日本が強調するのも、新駅の大きさそのものを言っているのではあるまい。乗り換えなしで、都心をはじめ湘南・三浦半島方面、千葉、埼玉、栃木、群馬に直結する駅は、神奈川県内では横浜駅に匹敵する。首都圏でもまれな便利さといえる。

 都内に勤務する“神奈川都民”がさらに増えることも予想され、7万人という1日の乗降客数の見込みは早晩「上方修正」が必要となるかもしれない。

 阿部孝夫川崎市長がJR東日本に出向き、新駅設置を要望してからおよそ7年。市内の「へそ」に位置する小杉地区を市の重要な拠点と位置付けてきただけに、全列車が停車することに市長は「人の流れが大きく変わる」と喜びを表す。

 ただ、人口が急増している同地区では課題も山積している。数棟立ち並ぶタワーマンションなどの大規模集合住宅建設は、しばらく続く見込みで、大型商業施設の計画もある。

 既に待機児童や小学校の教室不足が深刻化している。子育て世代の中からは、利便性の高まりを歓迎する半面、保育所入所の「競争」が厳しさを増すことを懸念する声も聞かれる。

 周辺の渋滞や放置自転車の対策も急務だ。新住民の大量流入が続くことで、地域のつながりが薄まることを指摘する向きもある。行政にはハード、ソフト両面への対策が急がれる。

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