津波警報ミス
2010年3月5日
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システムへの信頼守れ
南米チリの大地震で発生した先月末の津波で、津波警報の発令が2度流れたり、注意報が解除された後にまた注意報が流されたりして、住民の苦情や問い合わせが県内で相次いだ。消防庁の全国瞬時警報システム(J―ALERT)の不具合が原因だった。システム全体への信頼を揺るがしかねない出来事で、同庁は早急に改善策を講じるべきである。
J―ALERTは、気象庁から送信される気象関係情報や、内閣官房から送信される弾道ミサイルの発射などの有事関係情報を人工衛星を介して瞬時に自治体へ送信し、防災行政無線を自動起動するシステム。県内では2月現在、全体の7割に当たる15市8町が受信している。
横須賀市では、津波警報発令時に加え、それから9時間半後にもサイレンとともに津波警報の発令が防災行政無線で流され、高台に避難するよう指示があった。直後に市の職員が東北地方の大津波警報が津波警報に格下げされたことの知らせだと放送したが、市役所には「また避難しないといけないのか」などの苦情や問い合わせが約100件寄せられたという。
同市は初め沿岸部の住民に避難勧告を出し、2度目の警報が誤って放送される約1時間前に勧告を解除したばかりだった。住民の混乱や戸惑いは当然で、大きなミスといえよう。
三浦市や逗子市などでも同様の放送が流れ、住民から苦情や問い合わせが相次いだ。また、茅ケ崎市では津波注意報が解除された翌1日朝の同じ時刻に注意報発令の放送があった。消防庁によると、現行のシステムでは気象庁から警報や注意報が発令されるたびに自動的に送信されるため、格下げした場合でも流れてしまったという。
今回の津波に関しては、気象庁の予測が実際の数値を大幅に上回った。同庁は東北地方の太平洋側で最大3メートルの津波が来ると予想したのに対し、実際に観測された津波はその半分程度だった。同庁は津波の予測が過大だったことを認め、シミュレーションの改善を約束した。
過小に予測して被害を招くことは絶対に避けなければならないが、あまりに過大すぎて警報や注意報の発令が長引くのも好ましくない。災害情報は市民生活に多大な影響を与えることを肝に銘じ、信頼される予報システムの構築に努めてほしい。
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