横浜市政展望
2010年1月10日
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予算で示せ「林カラー」
2010年の横浜市政は、昨年夏の市長選で367万市民のかじ取り役を託された林文子市長の手腕が、待ったなしで問われる年となる。任期途中で辞職した中田宏前市長から元ダイエー会長・林氏への突然の「政権交代」。あれから既に4カ月の歳月が流れ、行政経験ゼロの林氏といえども、「充電期間」を口にできる時期は過ぎたからである。
今年は、横浜市政史上初の女性市長による市政を安定軌道にに乗せる年であり、その行方を占う上で重要な試金石となるのが、市長が初めて手掛ける新年度当初予算だ。
500億円を超える財源不足が想定されるなど市の台所事情は厳しい。「危機的状況」ともいえる財政下で、いかに歳入を確保し、メリハリの利いた表情豊かな予算を組むことができるのかにまずは注目したい。
林市長は昨年12月の市会に新しい3人の副市長人事を提案して認められ、新体制で新年を迎えた。自ら選んだ補佐役を従えて臨む最初の大仕事が今回の予算編成といえる。ここで「林カラー」ともいえる独自色を存分に打ち出し、自身の目指す市政の方向性を市民の前に明確に示してほしい。
林市長は本紙のインタビューで当初予算について、子育てや福祉、医療の分野に予算を重点配分する意向を示し、「林市政へのチェンジ」を実感してもらえる年にしたいと語った。
就任して以降、市長は市役所を飛び出して各区を回り、子育て中の母親ら市民との会合を重ねてきた。市民の声を現場から吸収し、予算という「最大の政策」に表現したいとする意気込みは歓迎したい。
だが、限られた財源の中で市長のいう「生活者目線でぬくもりのある市政」を実現するのは容易ではあるまい。不要不急の事業に思い切って切り込むことができるのか。自らの身を切る行政改革も一層進め、誤りのない「選択と集中」の第一歩を踏み出すことが肝心だ。
昨年からの積み残しでは、横浜開港150周年記念事業・開国博の収支不足問題がある。主催の財団法人は市の外郭団体であり、設立の経緯から考えても「赤字」の責任をすべて財団に負わせることはできない。市費投入の是非を含め、市長が「政治決断」を下さなければならない局面が近づいている。
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