相模原の表玄関
2009年12月30日
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開発の鍵は知名度向上
2010年4月に政令指定都市に移行する相模原市で、「表玄関」のまちづくりに関する具体的な構想が描かれ始めた。有識者、財務省、県、鉄道事業者、地域住民らでつくる「相模原駅周辺地区まちづくり検討委員会」は先ごろ、在日米陸軍相模総合補給廠(しょう)の一部返還予定地約15ヘクタールなど、JR相模原駅周辺のまちづくりについての素案をまとめた。
相模原市は、この素案を踏まえ、市民意見などを募集した上で、09年度内に計画案を策定。事業手法を含めた土地処分方式の検討や、民間資本を導入する場合の優遇措置策など、まちづくり計画への取り組みを本格化させる。
これは将来の相模原市を方向付けるほどの重要な計画だ。政令市としての発展につながる計画案を示してほしい。
その鍵を握るのは、市民の後押しだ。計画案の策定にあたっては、多くの市民の賛同が得られるよう情報公開を徹底し、単なる将来の「夢」にとどまらない、実効性のある計画案をまとめる必要があろう。
検討委員会による素案では、補給廠の一部返還予定地に官公庁など行政機能を集積した高層建築や、国際会議・見本市などが開けるコンベンション施設の設置を盛り込んでいる。また、娯楽系の複合商業施設の誘致なども掲げている。
素案で注目されるのは、コンベンション施設についてだ。国際コンベンション都市を掲げる横浜市のパシフィコ横浜など全国区の施設が近くにあることから、見本市型施設とするならば展示面積1万平方メートル程度の中規模施設が妥当とした。
素案で一部返還予定地の面積などを考慮した提言が出されたことは評価していい。ただし、現状では国際会議、見本市を相模原で開こうという需要が多くあるのか疑問も覚える。
民間事業者からは「民間の視点では今の時点で事業的に成立する用途は少ない」という見方も出ている。相模原の知名度、ブランド力をもっと全国的に高めなければいけない。都市間競争の激しい時代にあって、市には、より戦略的なシティーセールスが求められよう。
政令市の「表玄関」に米軍施設が存在するのは、やはり似つかわしくない。市には今後も補給廠の全面返還を粘り強く、国や米国に働き掛けてほしい。
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