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ネット選挙

2009年11月20日

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前向きに課題の整理を

 総務省がインターネットによる選挙活動解禁に向け、準備を進めている。原口一博総務相は、論点整理を行い、来年の通常国会にも公選法改正を成立させたい意向だ。インターネットの活用は、候補者の情報が多様な手段で得られ、選挙への関心が高まる点からも期待したい。ただ、論点整理を行うという以上、課題も多い。

 ネットによる選挙活動は、ウェブページの更新と電子メールの配信の大きく二つのやり方が考えられるが、公選法の「文書図画の頒布禁止」や「あいさつ状の禁止」に当たるとされ、これまで自粛されてきた。

 米国では10年以上前からネットを使った選挙運動が活発に行われ、オバマ候補の陣営が動画サイトを使った選挙活動を展開したことで話題となった。

 日本では民主党が1998年から数度にわたってネット選挙解禁を盛り込んだ公選法改正案を提出したが、成立には至らなかった。このため「文書図画」とみられないよう、選挙中はホームページに音声だけを流す候補者もいた。2007年の参院選からは公示後もホームページを更新する政党が現れた。

 そうした経緯があって、解禁をマニフェスト(政権公約)に盛り込んだ民主党が政権を取ったことから、日本でも来年夏の参院選での実現を目指し、ようやく動きだした格好だ。

 ネットには、比較的簡単、手軽に情報を発信できるというメリットがある。一方でさまざまな新技術が生まれ、資金力によって見栄えやアクセスに差が出やすくなったことも確かだ。

 書き込みに対する誹謗(ひぼう)中傷、不正アクセスによる改竄(かいざん)、候補者になりすましての書き込みなどの対策、違法行為の取り締まりも課題になる。予想しなかった技術の登場にも柔軟に対応する必要が出てくる。

 不公平が生じないよう公的なサーバーを設置することも有力な手段だ。メールの解禁は、なお公平性の確保などから慎重な議論が必要となろう。

 選挙公報については、配布にかかわる自治会・町内会の加入率の低下などが影を落としている。そうした中で、ネット利用者数は08年で9千万人を超え、75%にまで普及が進んでいる。いつでも好きな時に、欲しい情報に接することができるネットの解禁は、投票率アップのためにも必要であろう。

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