政令市移行
2009年10月24日
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市民と協働で「自立」を
横浜、川崎両市に続き、第三の政令指定都市が県内に誕生する。政府は閣議で、相模原市を来年4月、政令市に移行させることを決めた。故・小川勇夫市長が政令市を目指すと表明してから約3年。悲願が実った。県にほぼ準じた業務を担い、「自治体の究極の姿」とされる政令市。しかし、移行はあくまで地方分権を進める上での通過点にすぎず、ゴールではない。中核市から格上げになっても、市民サービスなどが向上しなければ意味はないのだ。
行政権限が拡大すれば、それだけ市民に対する責務も重くなる。「政令市になって正解だった」「相模原に住んでよかった」と市民に思われるような施策に取り組んでほしい。
市は国が推し進めた自治体の合併政策を受け、津久井郡4町と合併することで、緩和された政令市への移行要件「人口70万人以上」を満たした。
ただ、「平成の大合併」という流れに乗ろうと、行政主導で急ぎ足になったきらいがある。そのため、政令市になる意義について、多くの市民の理解と協力を得ているとは言い難い状況もうかがえる。
市民との協働なしに「自立都市」の実現は果たせない。市は来春の移行を市民や行政、経済団体などと一体になって盛り上げなければなるまい。市政運営の大きな転換点に市民の後押しは不可欠だ。
市の財政事情には他の自治体と同様、厳しいものがある。移行に際し、一番の課題は財源の確保だろう。税収増の手だてとして企業の誘致を進めるには、まず相模原の知名度を上げることだ。都市間競争を勝ち抜くためにシティーセールス戦略を練る必要がある。
もう一つ重要な課題は、都市計画法に基づく区域区分(線引き)の問題だ。市は旧津久井郡3町に開発地域とそれ以外を分ける線引きの導入を検討しているが、住民から「市街化区域の住民には増税になる」との批判が出ている。住民の理解を得ないまま「見切り発車」するような事態は避けなければならない。
移行に伴って設置される行政区についても注文しておきたい。市の場合、橋本、相模原、相模大野駅周辺に区役所が置かれる予定だが、区役所への権限移譲が大切だ。市周縁部の衰退を防ぎつつ、住民に身近なサービスを充実させてほしい。
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