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ミューザ5周年

2009年7月13日

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音楽のすそ野広げる館

 ミューザ川崎シンフォニーホールが今月に5周年を迎えた。最新設備で世界トップクラスの音響を誇るミューザは、海外の有名オーケストラがわざわざ演奏場所に指名する「選ばれるホール」になっている。気軽なミニコンサートの開催、子どもたちのための夏休みコンサート、初めてクラシックを聴く人たちのための手ごろな演奏会の開催といったファンを増やす地道な取り組みも続けている。

 今後ともクラシック音楽専門ホールであるミューザが最高の音楽に触れ合う場であるとともに、ファンのすそ野を広げる拠点館であってほしい。

 先日は会場を埋めた聴衆を前にフランチャイズ楽団である東京交響楽団が、5年前のこけら落としで披露したマーラー作曲「千人の交響曲」を演奏。高い評価を得るようになった同楽団の腕前を披露した。

 「音楽のまち」を掲げる川崎市で、フランチャイズとして活動する同楽団の地元に貢献したいという思いは強い。各種のミニコンサートなどで街なかに出ることをいとわない。初めてクラシックを聴く人たちのために、千円という格安入場料で演奏会を催してもいる。「ミューザで東京交響楽団の演奏を聴きたいといわれるまでになりたい」と楽員たちは意欲をみせる。

 ホール自体も川崎市内の子どもたちを対象にした音楽コンクールを開催するなど、海外の有名楽団が演奏した会場に、できるだけ多くの子どもたちに立ってもらうことで、音楽に親しむきっかけづくりを進める。

 市内には洗足学園音楽大学や昭和音楽大学があり、そもそも素地も十分。さらにミューザで指摘されるのは観客の温かさだ。音楽を楽しむ空気のようなものが共有されていて、演奏者はもちろん、クラシックに比較的なじみの薄い観客にも快い空間になっているという。

 公立ホールでは稼働率の低さが問題になることもあるが、ミューザは東京と横浜のホール群に挟まれながらも、首都圏という好立地やホール設備の高い評価に恵まれて稼働率は高い。

 それだけに一部のクラシックファンのものというイメージは避けなければならない。多くの市民に支持され続けることが大切であり、これまでも努力してきたように、従来のファン以外にアピールするコミュニケーション戦略が求められる。

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